06年7月14(金)
  
Topマンガ・本 スレ

Fri
14
Jul
2006
16:43

87007645_152.jpg「うつうつひでお日記」吾妻ひでお

(表紙から引用→)「何もしてません。(←太字)事件なし、波乱なし、仕事なし。読書と抗うつ剤と貧乏の日々。あの『失踪日記』を執筆していた2004年7月〜2005年2月を記録したどん底日記大公開!」

確かにこの本は、「失踪日記」のようなマス向けではありません。ホントーにただの日記、ブログのマンガ版です(それでも、ブログがマンガにできるだけでニジコ的には理想だが)。「失踪日記」の時のように、現代人必携の書!とか言えません。

しかし、下記に当てはまりそうな人は、是非読んでみてください。(それでも先に『失踪日記』を読んでることが前提)

(イ)自分がうつ病の人(だけど立ち直りたい人)。
(ロ)マンガ家の人、またはマンガ家志望の人。(『オレもうマンガ家やめたい』というフレーズが随所に登場する)
(ハ)読書家の人。(とにかくすごい量の読書をしてて感想が書いてあるので参考になる。あと、TV Bros.を家族で愛読してるそうですよ☆)
(ニ)親しいうつ病の家族・友人を理解したい人。
(ホ)うつ病じゃなくとも、何かしら精神的な問題を抱えていている人(だけど立ち直りたい人)。
(ヘ)貧乏で、病気がちで、どーにもこーにもいかないが、それでも何とか一発当てて立ち直りたい人(ってあたしのことじゃん)

結局、このマンガもなんだかんだ言って最後、吾妻先生は「失踪日記」が大当たりし、とりあえず経済的には立ち直れている。というか、吾妻先生は大変謙虚な方のようで自慢になるようなことは一切書いていないため、そういったくだりも相当控えめに書いてあるが、手塚治虫文化賞マンガ大賞、文化庁メディア芸術祭大賞、日本漫画家協会賞大賞、の三冠を手にしたわけで、ステイタスもうなぎ昇ったわけである。

吾妻先生の病気は、ニジコより全然重いよーだ。ひとつだけ飲んでる薬が重なってたけど(わたしは副作用が強くてもうやめたやつ)。ほんとに幻覚で熊が隣に座ってたとか、目の前にごちそうがあって食べたとか、そういうのはニジコにはさすがにないわ…。それでも、「オレはもう漫画家として終わってるんだ!!」と日々嘆きながら、「J誌のマンガ家さんは4人自殺してるんですよ〜笑」などの話すら編集さんから聞きながら、10年かけて描いた「失踪日記」で、見事すぎる復活を遂げた吾妻先生は本当にすごい。ヘンな話だが、ニジコはこれを読んで、すごくマンガを描きたくなった(注・ニジコは小学生〜中学生にかけてマンガ家志望だった。『りぼん』に投稿したこともある)。

うつ病の人が常に頭にちらついていることといえば、とりあえず「自殺」だ。そういったくだりもさんざん登場するが、それでも生きてるかぎり生きなければいけない。明日に希望を持たなくてはいけない。吾妻先生の場合、全く期待してなかったのに本当に再びスターダムにのしあがってしまったわけで、そういう意味で、マンガ家志望の人やマンガ家の人(←この二つにはほとんど境目がないと思われ…)にも、是非読んでいただきたい一冊です。


thread
##    
スレッド:マンガ・本
 
 
Comments
Num.
   4comments

07.19.Wed 07:51
0001:
1/人生研究部員

部長殿。おひさしぶりです。
復調の兆しとのことで何よりです。

私はDANCE FORTUNEに過去に何度か
少し救われたり胸のすく思いをしたことがかあるので、
あなたの調子が悪そうだとと、やはり残念だし、
調子が良さそうだと、嬉しいのです。

先日、ある方の日記で「社会派くんがゆく!」というホームページでの
唐沢俊一氏と村崎百郎氏のあるやりとりが紹介されていて
なかなか面白かったので転載します。
転載の転載なのだ。

*******************************

唐沢●ホリエモンぐらいの無神経な人間ならともかく、
世の大半の人間は常に世間と自分の間でアイデンティティが
揺らいだ状態のままで生きてるんだ。
だからちょっと不運な目に遭っただけで「みんな幸せに生きてるのに、
なんで私だけがこんなに不幸なの」って思い込んじゃう。
現代人って、ちょっとテンションが下がると、もう生きていけなくなるからね。
また世間は常にハッピーであることが前提みたいなライフスタイルを押し付けてくるから、
ちょっとでもそこから落ちこぼれると途端に“不幸な人生”扱いされる。
それ怖さに、しじゅう、世間に向けて“私はハッピーでございます”と
言い続けなきゃいけない。弱いやつほどね。
でも、そういう世間と自分の間の軋轢を気にしないで、
幸も不幸もすべて自分に起こることを淡々と受け止めて、
平凡な日常を送るのが、いちばん幸せな生き方なんだよ、実は。
人間は諦めることのできる動物なんだから、
不幸な目に遭っても「起こったことはしょうがない」って思いつつ
人生を続けていけるはずなんだけど、一度肥大アイデンティティに足をとられて
「理不尽だ」なんて思い込んだら、さらなる不幸を連鎖していくことになりかねない。
これはうつ病や分裂症の初期段階によく見られる傾向なんだけどね、
思えば今の日本人はほぼ全員が精神病予備軍なんじゃねえの。
メタボリック・シンドロームはガセだったらしいけど、
こっちの方は当たってるような気がしてならねえなあ。

村崎▲キチガイってだいたい、
自分のことしか考えられなくなった人間の最終形態だからな。

唐沢●ひきこもりっていうのも、
「オレがいるために世界が不幸になる」と思い込んだ上での
結果って場合も多いそうだからね。
それは実は形を変えた自己肥大幻想なんだけど。

村崎▲そう考えるとこの秋田の事件って、誰にでも起こりうるイヤな事件なんだよな。

唐沢●だから何べんも言うようだけど、
ひどい目に遭っても「そういうものだ」って思えるくらいの、
タフネスさが、いまの日本人には必要なんじゃないの。
諦念を持てるヤツが一番強かったりするんだよ、実際。

*******************************

「日本人はほぼ全員が精神病予備軍なんじゃねえの」は
いささか乱暴な気がしなくもないですが、
私の狭い交友範囲を見渡す限り
部長のあげた、(イ)~(へ)にひとつも心当たりのないだろう人の方が
少ないような気がします。
私も該当項目が数箇所ありましたので購入して
読了しだい友人数名に無理矢理貸し付けたいと思います。

マンガ熱も再燃とのことで、発表を楽しみにしています。

佐々木マキ「ピクルス街異聞」は読まれたことありますか。
もし未読でしたら無理矢理、部長に貸し付けたいと思います。

では、そのうちまたどこかのダンスパーティーで
悪さして(ウソ)遊びましょう。


07.19.Wed 15:11
0002:
ニジコ

う、うちの部にまだ部員が残っていたとわ!!
部室がなくなりかけてるのに・・・・
こういうときに、ヴァーチャル部室のDance Fortuneやっててよかった、と思います。

唐沢俊一氏と村崎百郎氏の対談、なかなか興味深いですねー
「私はハッピーでございます」と言い続けながら生きなければいけないプレッシャーは確かに感じる。
日本人特有の挨拶、「元気?」「大丈夫?」「がんばれ」にしてもそうです。仲が良い相手だったら素直に「ん〜、あんまり」とか言えるけど。
久しぶりに会った人とかには「元気、元気!」としか言えません。
「『理不尽だ』なんて思い込んだら、さらなる不幸を連鎖していくことになりかねない。」ってのもホントだし、ある意味、「日本人はほぼ全員が精神病予備軍なんじゃねえの」も間違ってないかもしれない。

誰もが、どうしても受け入れ難い現実から逃げることもできない状況になれば、心を病むことはあり得ると、ニジコは思います。
淡々と受け入れられればいいけど、人間が感情を持つ生き物である限り、どうしてもそうはいかない時もあるはずなのです。
そこから逃げるためには、犯罪を犯してその原因を消すか、自分が死ぬか?それくらいの選択肢を迫られることは、ある程度誰にでも起こりえることなのではないかと。そのどちらの選択肢も選ばず、出来るだけ淡々と受け入れてるつもりが、次第に心を病んでいくのではないかと。

それを、「自分に限っては強い人間だからそんなことは起きるはずがない」と思うことは、「想像力の欠如」としか言い様がない。
だけど、そういう親しい人に、なかなか自分の感情的問題が伝わらないというのはとても悲しいことだし、なんとか伝えたいと思うのが人の道なのではないかと。。。

私の挙げた(イ)~(へ)に当てはまる当てはまらないに限らず、「うつうつひでお日記」でも、どのくらい人に伝わるかは、実際わかりません。でも、読んでみたら意外な人に伝わったりするもんかもしれない。是非とも無理矢理貸し付けてみてください!(でも『失踪日記』とセットがいいと思うよ!クドいけど)

ちなみに、佐々木マキ「ピクルス街異聞」は、読んだ事ありません!
是非お借りしたいっす!!


07.19.Wed 22:50
0003:
1/部員

同感です。
「落語は人間の業の肯定」とは談志師匠のお言葉だそうですが、
業がただそこに在るものとして受け流す。
これがなかなか…。
タフネスどっかで売ってねーかなー。
先日、山手線の車内で「ライスフォース」なる商品のCMが流れていました。
日本人のタフネスの材料はやはりライスなのでしょうか。


07.19.Wed 23:01
0004:
1/部員

連投スマソ。

佐々木マキ『ピクルス街異聞』きっと好きだと思います。貸し付けマス。
今は絵本作家としての活動がメインのようですが『やっぱりオオカミ』だったかしら?
孤独なオオカミが主人公の絵本も名作です。
これは今、手元にありませんので、ぜひお近くの書店でお立ち読みください。


Write
Comments

Num.
  post your comments!
(必須)
コメント: (必須)
       
※ Script Errorが出たり、すぐ画面に反映されない時がありますが、正常に書き込まれています。
※ サーバーが不安定で、二重カキコになりやすいですが、消しておきますのであわてずに。
TrackBack : http://dancefortune.happy.nu/mt-tb.cgi/2389


  

   次 >>